工場や倉庫でできる効果的な暑さ対策とは?

地球温暖化によって、日本では毎年、猛暑を超えた酷暑に見舞われることが増えてきました。

工場や倉庫は屋内とはいえ、空調が十分に行きわたらず、暑い中での作業となるケースが少なくありません。


しかし、作業者が安全な環境で業務を行うには、熱中症対策が急務です。

そこで、工場や倉庫の暑さ対策について、建材や設備による対策をご紹介していきます。


▷なぜ工場や倉庫は暑いのか

空調によって温度が一定に保たれている工場や倉庫もあります。しかし、空調設備がない工場や倉庫の内部は、夏場は40℃~50℃にまで達するといわれています。


空調設備が設けられていても、夏場に暑い工場や倉庫は主に以下の理由によるものです。


・周囲に建物がなく、直射日光の影響を受けやすい

・金属製の折半屋根のため、熱を吸収しやすい

・面積が広いが間仕切りが少なく、天井高も高いため、空調設備の効果が薄い

・屋根など建物の断熱性能が低いため、空調の効果が得られにくい

・省エネのため、空調の設定温度が高めになっている

・入荷や出荷のために、常時出入り口が開いた状態のため、外気の影響を受けやすい


工場や倉庫内が暑い状態では、熱中症などによって、作業者が健康を害する恐れがあります。工場や倉庫の暑さ対策は、建材や設備によるものと作業者によるものに分けられます。


▷工場や倉庫の建材・設備による暑さ対策

工場や倉庫の建材による暑さ対策として、屋根への遮熱塗料や断熱塗料、遮熱シートの施工という方法があります。屋根の暑さ対策では、スプリンクラーの設置も効果的です。

このほかに設備による方法では、工場や倉庫内に、スポットクーラーや業務用扇風機、シーリングファンを設置する方法が挙げられます。


屋根に遮熱塗料・断熱塗料や遮熱シートを施工する

多くの工場や倉庫では、鋼板を波型に成型された折半屋根が用いられています。折半屋根は金属でできていることから熱を吸収してしまうため、夏場には表面の温度が70℃にまで達することがあるとされています。そこで、屋根を遮熱塗料や断熱塗料で塗装するか、あるいは遮熱シートを施工することで、太陽光による室温の上昇を抑える効果が期待できます。


遮熱塗料と断熱塗料の違いをみていくと、遮熱塗料は太陽の近赤外線を反射することで、温度上昇を抑える塗料です。断熱塗料は外気の熱気や冷気を内部に伝わりにくくする効果があります。遮熱塗料は夏に太陽光によって室内の温度上昇を抑える効果はありますが、冬に室内を保温する効果はありません。これに対して、断熱塗料は冬も外気の冷気による影響を抑えて保温できるというのが異なる点です。


一方で、屋根の表面温度を下げる効果は遮熱塗料の方が高いとされています。ただし、遮熱塗料は色によって遮熱性能に違いがあり、白や白系の色の方が遮熱効果が高いです。

また、耐用年数は遮熱塗料は10~20年、断熱塗料は15年~20年で、断熱塗料の方が価格が高めです。


あるいは、屋根が塗り替えが必要なタイミングではなく状態がよい場合には、遮熱シートを貼るという方法もあります。


屋根用スプリンクラーを設置する

屋根にスプリンクラーを設置して、夏の暑い日に水を撒くと、水が蒸発するときに熱が奪われることから、屋根の温度を下げることができます。屋根用スプリンクラーによって屋根を冷やすのは環境にやさしい方法ですが、スプリンクラーの設置費用のほか、水道代などのランニングコストがかかります。また、屋根材が劣化しやすくなる点にも注意が必要です。


スポットクーラーを設置する

スポットクーラーは部屋全体ではなく、風の当たる場所をピンポイントで冷やす少人数用のクーラーです。ただし、スポットクーラーは冷風とともに温風も排出されます。室内で使う場合には、排気ダクトで室外へ排熱しなければ、冷風を向けた箇所は涼しくなっても、周囲が暑くなってしまう点に注意が必要です。

スポットクーラーは工事が不要で移動もできることがメリットですが、音が大きいというデメリットがあります。また、ピンポイントでしか冷やすことができないため、移動の多い作業では効果が限定的です。


業務用扇風機(工場扇)を設置する

業務用扇風機は家庭用のものよりも羽が大きく、風量や風速が強いのが特徴です。業務用扇風機には、三脚タイプや床置きタイプがあります。

業務用扇風機を設置することで、体感温度を下げる効果が期待できます。また、業務用扇風機は価格が安く、排熱の心配がありません。

ただし、風でホコリが舞い上がるため、精密機器や衛生管理に厳しい製品を扱う場合は設置することが難しいです。


シーリングファン(天井扇)を取り付ける

シーリングファンは空気を循環させる目的で天井に設置する扇風機です。エアコンの冷風を工場や倉庫全体に広げることで、体感温度が下がる効果が期待できます。


まとめ

工場や倉庫で、根本的に夏の暑さを解消するには、建物の改修や空調計画の見直しといった方法があります。本格的な夏を迎える前にお早めにご相談下さいませ。


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▷参考

工場や倉庫でできる効果的な暑さ対策とは?

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